2017年10月27日

かっぱ寿司が食べ放題メニューを全店舗で解禁…1皿50円の一貫オーダーも試験導入して揚げる「反撃の狼煙」

回転寿司チェーンのかっぱ寿司を展開しているカッパ・クリエイトが、これまで実験的に導入していた「すし食べ放題」のキャンペーンを全国の全店舗で実施し、さらに「1皿50円」の一貫オーダーを試験的に開始することをあきらかにしました。

すし食べ放題メニューの全国解禁1貫50円での一貫オーダー、そして平日メニューの強化といった「三本柱」を携えて、業績不調に対する攻勢をかけるかっぱ寿司

なぜすし食べ放題メニューは全国解禁となったのか?

一貫50円の詳細は?

かっぱ寿司すし食べ放題とそのメニュー一覧、そして一皿50円の一貫オーダーについてまとめてみました。

かっぱ寿司が食べ放題を全国解禁

カッパ・クリエイトが運営している回転寿司チェーン店「かっぱ寿司」。

一時は一世を風靡したかっぱ寿司は、競合店の台頭などもあってか業績不調が続いており、「やる、しかない。」をコンセプトとして今後の3本柱となる新たなプロジェクトを展開しました。

10月26日、かっぱ寿司では、「食べホー」のタイトルで試験的に導入していた「すし食べ放題」の特別企画を11月1日から全国にある全ての店舗で実施することを明らかにしています。

導入当初、「1500円で寿司が食べ放題」というインパクトから話題を集めていたすし食べ放題食べホー

今年6月の初回実施から数えてこれまでに3回行われてきた「全国では絶対に不可能」と言われたトライアル企画が、ついに全国キャンペーンとして展開されます。

すし食べ放題・食べホー…2度のトライアルを経てついに解禁

これまでに一部の店舗を対象として行われてきたトライアルは、平日の14時から17時までの時間限定で実施。

初回実施となった6月には、21店舗を対象として32日間で11万5765人が利用しており、第2回には36店舗を対象として12日間で4万617人が利用していました。

すし食べ放題のトライアル企画として、初の試みとなった初回の「食べホー」では、初回の1日・1店舗あたりの利用者は約172名、2回目の実施では約267名(前回比・155%)を記録しており、2度のトライアルで着実にその知名度と成果を増していました。

「全国での実施は不可能」とも言われてもいたこの企画ですが、今回の全国解禁には、トライアル好評による実施以上に、かっぱ寿司が新たな企画に賭ける意気込みが感じられます。

なぜ、すし食べ放題は店舗限定だったのか?その理由

すし食べ放題食べホーは、11月1日から22日までの平日14時から17時の時間中に開催され、時間は60分、対象商品は定番の寿司ほかサイドオーダーを含む約80種類。

価格は男性1,580円(税別)、女性1,380円、小学生780円、65歳以上980円ウェブ・アプリからの事前予約制となります。

2度のトライアルを経てついに全国解禁されたすし食べ放題食べホー

今回の全国展開によって、かっぱ寿司のチェーン店348店舗で実施されるのですが、気になるのは、「なぜ今まですし食べ放題メニューは店舗限定だったのか?」というポイントです。

かっぱ寿司を展開するカッパ・クリエイトでは、競合店の台頭もあり業績が低迷、2016年には長らく親しまれていたブランドロゴを変更するといったリブランディングの取り組みを行っていましたが、大きな効果を得ることができず、2017年3月期におよそ58億円となる最終赤字を計上していました。

そこでいわば「起死回生」の秘策として立ち上げたのが「すし食べ放題」という前代未聞のプロジェクト

高い原価率で利益が圧迫され、収益化が難しいと見込まれていたすし食べ放題メニュー」でしたが、トライアルを行った一部店舗では、収益化に向けた好材料を得ることができたことが示唆されています。

カッパ・クリエイトの大野健一社長からは、「不可能と言われた全店舗での食べ放題だが、これまで実施した店舗で好評をいただいた。『近くの店でもやってほしい』『また行きたい』というお客さまからの要望に応え、全店で実施する。」とのコメントが伝えられており、トライアルによって大きな手ごたえが得られていたことが明らかとされています。

原価率とオペレーションの課題を改善し全国解禁へ

初回のトライアルの時点で、すでに話題を呼んでいたかっぱ寿司すし食べ放題食べホー

なぜ、これまで、すし食べ放題は店舗限定だったのか?

その理由は、前代未聞のすし食べ放題という試みに対応するためのオペレーションの課題があったことにあるとされています。

これまでに2回、慎重な検討を行うかのように実施されているトライアルでは「食べ盛りの高校生グループ」といったこれまでのかっぱ寿司では見られなかった客層の来客が増加したとされており、その一方で、一部の店舗では「すし食べ放題」という初の試みに混雑が発生、最長で10時間待ちとなるほど、店舗側でも対応に苦慮するといった場面が見られたと報じられています。

カッパ・クリエイトの澄川浩太専務は、メディアの取材に「トライアルの中で振り返りをし、オペレーションの構築をした。初回はご迷惑をおかけしてしまったお客さまもいた。Webでのみ予約を受け付けることで、当日の人員などのオペレーション問題を解決した。来店人数は少なくとも20万人を見込んでいる。」と答えており、2度のトライアルによってオペレーション課題のチェックと改善が行われていたことを明らかにしています。

かっぱ寿司では、全国に展開する各店舗ごとに、オペレーションの差によって提供する寿司の造形や状態に差ができてしまうことに課題を感じており、すし食べ放題・食べホーの全国実施を前に、2度に渡って行われたトライアルは、実は、このオペレーション課題を解決するために実施していたという側面を持っていました。

食べ放題目当ての来客増により原価率が上がる?

また一方で、「すし食べ放題」という前代未聞の試みに、日本のご馳走・寿司が抱える「原価の問題」もありました。

かっぱ寿司が公表した来店客1人あたりの平均客単価は1000円前後。

男性1580円に設定されたすし食べ放題・食べホーの価格設定は、売上高の増加は見込むことのできる一方で、食べ放題目当ての来客が増えることで原材料の消費はかさみ、原価率は高くなり、利益に大きく貢献するか、となると否定的な見方もあったと言われています。

こうした点について、澄川浩太専務は「原価率は高いが、これまでのトライアルでは収益は出ている。」「また、(平日の午後という)アイドルタイムを活用できるというメリットもある。」としており、続いて「ただ、食べ放題によって利益を積み上げるという考えではなく、『新しいかっぱ寿司』を知ってもらうきっかけや、認知度やブランドイメージの向上を目指したいと考えている」とも語っており、今回の「すし食べ放題」という話題性によって起死回生を狙う意図を明らかにしています。

(次のページ:かっぱ寿司の食べ放題メニュー一覧…全店舗解禁の衝撃

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