2017年10月17日

なぜ?パナマ文書報道で真実を暴いた記者が暗殺される…車爆弾で近くの畑まで吹き飛ばされるほどの陰惨な手口:海外の反応

タックスヘイブン(租税の回避地)」として知られるパナマの地を経由した高度な税金逃れの実態を暴いた「パナマ文書」。

その「パナマ文書」の真実を暴くための報道に参加していた地中海・マルタ島出身の女性記者、ダフネ・カルアナガリチアさん(53)が、10月16日、マルタ島北部にて車を運転中に、あらかじめ仕掛けられていた爆弾が爆発して死亡する事件が発生しました。

車は、ダフネ・カルアナガリチアさんの自家用車とみられ、「パナマ文書」をめぐり、爆弾を仕掛けて何者かが暗殺に及んだ、と見て調査が続けられています。

ダフネ・カルアナガリチアさんが生前、汚職疑惑について厳しい追及を行っていたマルタの政治家、ムスカット首相は「私自身も、彼女から政治的、個人的に厳しい批判を受けていたことは誰もが知っている通りだ。しかし、こうした野蛮な行為は、決して正当化できるものではない。」「我々の民主主義にとって暗い日となった。」として自身の潔白を述べると共に、追悼のコメントを発表しています。

パナマ文書を報道した記者が暗殺される


(動画引用・出典:Youtube euronews公式チャンネルより – https://goo.gl/MHLHE3)


(動画引用・出典:Youtube ONE News Malta公式チャンネルより – https://goo.gl/gjpaaM)

北アメリカと南アメリカを結ぶ運河の流れる地・パナマ。

その国としての文化よりも、海外を経由した租税逃れの実態を記した機密文書「パナマ文書」の存在で知られているタックスヘイブン(租税回避地)の秘密を暴くための報道に参加した記者が「見せしめ」とも思えるようなあからさまな手法で暗殺されてしまいました。

イギリスの報道局、ロイター通信が伝えたところによると、ダフネ・カルアナガリチアさんは16日、自宅のある地中海・マルタで車に乗った直後、あらかじめ仕掛けられていた爆弾が爆発し、即死したとされています。

事件後に撮影された現場写真からは、爆発の起こった道路側からはるか離れた畑の中に、黒焦げとなったダフネ・カルアナガリチアさんの車が横転しており、仕掛けられた爆弾の威力と凄惨な手口を物語っています。

暗殺された報道記者、ダフネ・カルアナガリチアさん

世界の大富豪や政治権力者たちが、パナマという「タックスヘイブン(租税回避地)」を利用して資金流用や税金逃れ、マネーロンダリングを行っている実態を暴いたパナマ文書の報道。

ダフネ・カルアナガリチアさんは、自国・マルタのの政治家であるムスカット首相夫妻による汚職疑惑を報じてもおり、パナマで国内では調査報道の第一人者としても知られる著名なジャーナリストでした。

彼女が自身で運営していたブログでは、与野党や政党を問わず、「政治の腐敗」そのものを追及することで知られており、中米・パナマの法律事務所から流出した機密文書「パナマ文書」の報道をもとに、「同国首相のムスカット首相とその妻が、パナマに会社を置いて、アゼルバイジャンの首脳に近しい銀行から大金を受け取っていたことを隠していた」とする汚職疑惑について伝えていました。

ムスカット首相には、ダフネ・カルアナガリチアさんが追及する疑惑について否定し、潔白を主張すると共に、今年6月には前倒し総選挙に踏み切るといった経緯があり、今回の暗殺事件との関連に注目が集まっています。

暗殺事件を受けて、ムスカット首相は「報道の自由に対する野蛮な攻撃であり、正当化することは決してできない。」と事件を非難するコメントを発表しており、米連邦捜査局(FBI)から捜査協力の申し出があったことを明らかにしています。

暗殺以前から調査報道をめぐる脅迫を受けていた

今回の事件以前にも、脅迫を受けるなどして警察に相談していたダフネ・カルアナガリチアさん。

事件の30分前にも、自身の公式ブログを更新しており、「あちこちに不正を行っている人たちがいる。」「事態は深刻だ。」と記していました。

ロイター通信の取材の中では、地元住民によると、ダフネ・カルアナガリチアさんが自宅を出て、自分の車を運転していたところ、突然車両が爆発、爆風によって車は道路の外にある畑まで吹き飛ばされており、ダフネ・カルアナガリチアさんは即死だった、と報じられています。

パナマ文書とは一体どんなものなのか?

今回の事件によって、再び一般にも大きく注目を集めることになった「パナマ文書」。

1970年代から作成されたと言われる機密文書であり、小規模で、税率の低い、法域を持ったいわゆる「タックスヘイブン(租税回避地)」を利用する世界21万4000社の企業の株主や取締役といった権力者たちの情報を含む、「高度な税金逃れ」や「資産隠し」「マネーロンダリング」の実態が記された文書のことを指します。

中米・パナマの法律事務所から流出したとされる「パナマ文書」には、世界各地の名だたる資産家、大富豪、権力者といった面々の汚職や腐敗が記されてもおり、今回の事件で暗殺されたと見られるダフネ・カルアナガリチアさんも、この「パナマ文書」の実態を暴くための報道活動に参加していたと言われています。

政治家、資産家、公的機関まで…「パナマ文書」による汚職捜査

パナマ文書」に記載されている関係者のなかには、多くの著名人や政治家といった名前もあり、公的機関などの記載まであると言われています。

その内容には、マレーシアの政治基金をめぐる汚職事件の中で捜査線上に浮かんだある実業家がパナマ文書に記載されている投資会社を経由してルクセンブルクに口座を開設した形跡が記されているなど、世界各地の汚職事件の証拠となる情報が詰まっているとも言われています。

合計2.6テラバイトに及ぶその内容は、2015年に、匿名でドイツの新聞社「南ドイツ新聞」に告発されており、その後に、ワシントンDCにある「国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)」に送られています。

この「パナマ文書」の分析には、世界80ヵ国・107社の報道機関に所属する、およそ400名あまりのジャーナリストらが参加し、20164月3日、149件の関連文書と共に白日の下に明らかとされました。

なぜ?記者暗殺の理由は「パナマ文書」をめぐる動機なのか?

16日夕方ごろに明らかとなった「パナマ文書」をめぐる暗殺事件。

犯人や犯行の動機についての詳細は依然調査中とされていますが、事件の報道後には「パナマ文書をめぐる暗殺である」といった見方が強く取りざたされています。

ダフネ・カルアナガリチアさんは、今年2017年に、自身が運営するブログにおいて、マルタの首相・ムスカット首相の妻が、パナマにある企業の実質的なオーナーとなり、同企業とアゼルバイジャンの複数の銀行口座で多額の資金が不正に動いていたという疑惑を伝えていました。

現在では、ムスカット首相は疑惑を否定、潔白を主張すると共にダフネ・カルアナガリチアさんを訴えており、同年10月には時期を早めての総選挙に動いているといった背景があります。

今回の暗殺事件を受けて、ムスカット首相は「私自身、彼女から政治的、個人的に厳しい追及を受けることもあった。しかしながら、今回の野蛮な行為は、決して正当化できるものではない。」とコメント、かつての仇敵の暗殺に怒りを露にもしています。

果たして、ダフネ・カルアナガリチアさんの暗殺は「パナマ事件」そのものをめぐる報復や脅迫によるものだったのでしょうか?

世界の不都合な「真実」を暴いた記者の、不自然な死の「真実」がいま、闇に葬られようとしています。

Twitterの反応

海外の反応

Fidan Rexhepi「これは暗殺だ。」

ThatDutchguy「パナマ首相とその妻は、これでハッピーになるだろうよ。」

I AM ALIVE !!!!!「ウケる。これでどんな腐敗もそこにはなかった、というわけだ。」

Briex Bit「調査報道のジャーナリズムだって?一体どこにそんなものがあるというんだ?彼女は英雄として神となった。ヤツらは必ず地獄に落ちるだろう!」

Rick The Gamer「彼女に安らかな眠りがあらんことを。言論の自由にとって悲しい日となった。」

Denis Ho「僕はこのテの報道が好きじゃないね。」

David Collins「一体誰がこれを気にすると言うんだ?僕が気に掛ける限り、タックスヘイブンは永劫につづくよ。」

Cheeky Kent「1カ月もすれば誰もがこのことを忘れて、誰もクソを垂れることがなくなるんだ。」

jimmy rock「冥福を祈る。彼女は勇敢で高貴な女性だった。」

(引用・出典:Youtubeコメント欄より翻訳 – https://www.youtube.com/)

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