2018年4月15日

アメリカはなぜシリア攻撃に踏み切ったのか?…動画で見るシリア空爆と海外の反応「邪悪で卑劣…怪物による犯罪」

アメリカ・米軍は、4月13日、イギリス・フランスとの共同作戦として、ミサイルによるシリア攻撃を行ったことを発表しました。

攻撃対象となったシリアは、アサド政権側が「化学兵器」を使用した疑いがある点が指摘されており、今回のシリア攻撃は、その報復攻撃だとされています。

米国・トランプ大統領はアサド政権が化学兵器を使用したとして断定

公式Twitter上で、シリア攻撃についてと、アサド政権の背後にいるロシアをけん制するコメントを残しており、これに対して、ロシア側は国連にシリア攻撃を批難する決議案を提出しています。

13日のシリア攻撃では、この化学兵器の使用をめぐる「報復攻撃」として、英仏米の3か国による共同作戦での攻撃が行われており、前回をはるかに超える105発ものトマホーク・ミサイルが中東の空に降り注いだと報じられています。

アメリカ国内では主要な報道メディアが一斉に報じているこのニュース。

ロシアとアメリカの「代理戦争」であるともいわれるシリア情勢には、どのような背景があったのか?

なぜアメリカ軍はシリア攻撃に踏み切ったのでしょうか?

アメリカが今回のシリア攻撃によって本格的な軍事介入に踏み切ったその理由と、そこに至るまでの歴史背景解説していきます。

なぜアメリカはシリア攻撃に踏み切ったのか?


(動画引用・出典:Youtubeチャンネル「EL PAIS」動画より – https://goo.gl/3fyhaF)

13日現地時間未明、ついにシリア攻撃に踏み切ったアメリカ。

その発端は、4月7日に行われたアサド政権軍による空爆にありました。

4月7日のアサド政権による空爆攻撃…化学兵器が使用された疑い


(動画引用・出典:Youtubeチャンネル「NBC News」動画より – https://goo.gl/ME85g7)

7日、同地の現政権を握るアサド政権軍が、アメリカが支援する反体制派が潜伏する「東グータ地区(ダマスカス近郊)」を空爆した際、民間人を含むおよそ50人あまりの人々が、呼吸困難などの症状によって死亡した事件がありました。

呼吸困難による死亡、という空爆にしては奇妙な死因に、民間人への犠牲者が出ている7日の空爆では「何らかの化学兵器をしたのではないか?」という疑いが指摘されていました。

アメリカ・トランプ大統領は、アサド政権軍が化学兵器を使用した疑いがある点に対して、「(シリアへの対応として)攻撃がいつ行われるとは一度も言っていない」と、軍事行動に踏み切るかどうか、そしてその時期については明言しない姿勢を示していました。

シリア攻撃を示唆していたトランプ大統領のツイート

シリアへの攻撃がいつ行われるとは一度も言っていない。すぐかもしれないし、まったくそうでないかもしれない

いずれにしても、アメリカは私の在任期間中にイスラム国を排除するための素晴らしい功績を挙げている

”ありがとう!アメリカ!”…と言ってもらいたいぐらいだよ。

トランプ大統領は、シリア攻撃の前日となった4月12日時点で「(シリア攻撃は)すぐかもしれないし、そうではないかもしれない」とツイートしており、この時点で事前に「警告」を発していたかのように取ることもできます。

「そうしないかもしれない」と前日にツイートしながらも行われた105発ものミサイルによる攻撃

2017年に行われたミサイル攻撃のおよそ2倍にも及ぶ数のトマホーク・ミサイルは、アサド政権の背後にいるロシアを過度に刺激しないよう、慎重に攻撃対象を選定した上での攻撃と言われています。

シリア攻撃の理由とされる「化学兵器の使用」

「すぐかもしれないし、そうではない、そうしないかもしれない」とコメントしていたトランプ大統領でしたが、その言葉は決して脅しなどではありませんでした。

実際に「それを実行した」ということは、シリア攻撃の理由原因国際的な「大義名分」として、「アサド政権は化学兵器を使用した」と断言するに足る証拠があったのでしょうか?

11日時点では、アメリカ・マティス国防長官が、アサド政権による化学兵器の使用について「まだ情報を評価中だ」と述べるほか、ホワイトハウス・サンダース報道官も「全ての選択肢がテーブルの上にある」と、直ちに軍事行動に出るかどうかについては、慎重な姿勢を示しています。

Could be very soon or not so soon at all!(すぐかもしれないし、そうではないかもしれない。)

このツイートの向こう側には、「…だが、いずれはそうなる」というニュアンスも含まれていたのかもしれません。

動画・映像で見るシリア攻撃と海外の反応


(動画引用・出典:Youtubeチャンネル「Trump Dayz」動画より – https://goo.gl/1G8WHs)


(動画引用・出典:Youtubeチャンネル「BBC News」動画より – https://goo.gl/wq81Gj)

(訳)ニュース速報です。トランプ大統領が、イギリス・フランスとの共同で、シリア攻撃に踏み切ったことを発表しました。

(訳)…ああ神よ…あれはミサイルだ………(着弾までの間)…畜生。

(訳)シリア空爆…私達が知っていること

13日未明、シリアの首都でもある古の都・ダマスカス上空の夜空に、十字軍が放つトマホークミサイルの大きな曲線が描かれました。

アメリカ、イギリス、フランスの共同作戦として、ついに実行に移されたシリア攻撃

シリアでは長い年月の間、国内の内戦によって動乱が続いている状態ではありましたが、なぜここにきてシリア情勢は急激な緊迫を見せ始めたのでしょうか?

シリア内戦とは?米軍によるシリア攻撃の理由と原因

地中海の東端を内陸に進んだところ、かつてフランス王ルイ7世を盟主とした第二回の十字軍が遠征した古都・ダマスカスを首都とするシリア。

2011年頃から7年以上にも渡って内戦の混乱下にあるシリアでは、独裁政権の打倒と革命を狙う反政府勢力と、その殲滅を目指すアサド政権という「内戦」の構図に加えて、ロシア・アメリカの両大国が「代理戦争」の舞台として介入弱体化したシリア国内の情勢に付け込んで、過激派組織であるイスラム国が成立するといった混迷を極めていました。

はじめは、政権側と革命側のシンプルな「内戦」であったはずのシリア内戦

シリア国内の政権を握るアサド政権軍は、アサド大統領の親族とその側近によって率いられる「家産化された軍」であったと言われており、わかりやすく言い換えれば「家族経営の私設軍隊」といったイメージにも近く、アサド政権が革命の危機にさらされれば、ためらうことなく市民や民衆に銃を向けるような「私兵」であるとされています。

「シリアの内戦」は当初、私設部隊に近い状態であったアサド政権軍の軍事力によって、アサド政権が反体制派を一掃することで、あっさりと決着がつくはずでした。

しかし、中東の小国で起こった小さな内戦に、複数の外部勢力が介入したことで、シリア騒乱は予想外の混乱へと陥っていきます。

シリア内戦に介入してきた3つの勢力

アサド政権の私兵と化した軍によって、あっさりと鎮圧されるはずだったシリア内戦

彼らが、アサド政権軍と戦い続けることができた背景には、「3つの外部勢力」の存在が指摘されています。

1つは、米国、欧州連合、トルコ、サウジアラビアなど、「独裁者・アサド大統領の退陣を待ち望む各国」

彼らは、独裁政権の打倒を目指す反体制派を公式に支持し、各地のシリア反体制派を「シリアの正当な代表」として政治的・軍事的に支援しました。

1つは、アサド政権による弾圧を逃れ、「シリア国外で活動していたレジスタンス諸組織」

彼らは、2010年から2012年にかけて、中東で発生した、大規模な反政府運動「アラブの春」をきっかけに、祖国シリアへの帰還と政権の奪取を実現するため、国内の反体制派を支援し始めます。

そして、最後にやってきたのが、「イスラム過激派の助っ人」たち

彼らは、独裁政治と脱・イスラム政策を推し進める「神に背く不届き者・アサド政権」を打倒するため、世界中からシリア国内の反体制諸派へと合流していきました。 

こうして、政権側と反体制派のシンプルな構図だった「シリア内戦」は、様々な組織と国家の思惑が入り乱れる戦場へと変化していきます。

シリア内戦におけるアメリカ・ロシアの「代理戦争」とイスラム国

「世界の警察」、アメリカという強力なパトロンを得た反体制派でしたが、ここで思わぬ第3勢力たちの介入に悩まされることとなります。

ロシアと中国、中東政治でサウジアラビアと競合関係にあるイランによる「代理戦争」としての介入

さらには、レバノンのイスラーム主義組織・政党ヒズブッラー(ヒズボラ)が、アサド政権側で「内戦」に参戦、シンプルな構図であったはずの「シリアの内戦」は、「内戦」と呼ぶには到底ふさわしくない「外の戦争」を持ち込んで、泥沼の様相を呈していきます。

一方、長らく続く「内戦」によって、国家としての破綻をきたし、弱体化していったシリア国内では、「助っ人」としてやってきたはずのイスラム過激派組織が、シリア国内の諸勢力を凌ぐほどの強大な力を持ち始めます。

2014年6月、ついにシリアの一部地域を実効支配するほどに強大化し、北部の街・ラッカを「首都」として「国家」を名乗り始めたのがIS・イスラミックステートこと「イスラム国」でした。

2003年のイラク戦争後に結成され、もはや消え去る寸前でもあったイスラム過激派組織は、シリア内戦という「戦争の苗床」で、中東の人々の血と絶望をすすることによって息を吹き返します。

混迷し過ぎたシリアの「内戦」…「化学兵器」が介入と解決の唯一のチャンスだった?

化学兵器の使用は国際法で禁じられている違法行為。

これまでにも、幾度となく化学兵器の使用が疑われる攻撃が行われていたシリアでは、「アサド政権が化学兵器を使用したか否か」が、あまりにも混迷しすぎてしまった「内戦」への介入と、解決の大きなカギを握っていたことになります。

トランプ大統領は、7日の攻撃によって、アサド政権軍が「化学兵器を使用した」ことを断定

アサド大統領を「邪悪で卑劣な、けだもの」「怪物による犯罪」と、痛烈に非難すると共に、その背後にいるロシアのプーチン大統領にも責任があるとして批判、軍事攻撃の可能性を警告していました。

アメリカ・トランプ大統領が、アサド政権とロシアを批判する一方で、ロシア側は、「証拠も無くシリアやロシアに責任をなすりつけている」と批判し、これまで代理戦争の形をとっていたアメリカ・ロシアの新しい冷戦構図の輪郭が露となっています。

これまでに、アメリカ側は、「化学兵器の使用」を「レッドライン」「超えてはいけない一線」として訴えかけながら、決定的な証拠を掴むことができず、軍事介入にも「及び腰」を余儀なくされていました。

2013年に、化学兵器が使用された際には、当時の米大統領であったオバマ大統領が軍事攻撃に踏み切る姿勢を見せたものの、結果的に攻撃を見送ったことにより「弱腰である」という国内世論の痛烈な批判を浴びたほどです。

一方トランプ大統領は、2017年4月に、化学兵器の使用が疑いが浮上した際に、シリアの軍事施設を巡航ミサイルで攻撃。

2013年のオバマ大統領が見せた「弱腰」に対して、トランプ大統領が見せた「強硬姿勢」は、アメリカ国内でも一部支持を得てもおり、今回のシリア攻撃に踏み切った理由には、こうしたアメリカ国内の世論も考慮されているのではないか、といった点が報じられてもいます。

トランプ米大統領による一連のTwitterコメント

「ロシアはシリアに向けて発射されたミサイルをすべて撃墜すると誓った。」

「ロシアよ、準備はいいか?」

「新型で、高性能な、スマート・ミサイルがすぐに飛んで来るぞ!」

「君たちは、まるでガス屠殺でもするかのように自国民を殺すことを楽しむ気狂いと、決して友好を結ぶべきではない!」

「私たちとロシアとの関係は、これまでのあらゆる時代を通して最悪のものであると言える。」

「そこに理由などない。」

「ロシアは、彼らの経済を回復させるために我々の助けが必要なはずだ。」

「カンタンな話だよ、あらゆる国の協力を得て、軍拡競争をやめれば良いだろう?」

「シリアへの攻撃がいつ行われるとは一度も言っていない。」

「すぐかもしれないし、まったくそうでないかもしれない。」

「いずれにしても、アメリカは私の在任期間中にイスラム国を排除するための素晴らしい功績を挙げている。」

「”ありがとう!アメリカ!”…と言ってもらいたいぐらいだよ。」

「昨夜の空爆は完璧に実行された!」

「フランスとイギリスには、彼らの持つ知恵と、優れた軍隊にこそ感謝の言葉を贈りたい。」

「これ以上の結果は無いだろう、作戦完了…ミッション・コンプリートだよ!」

第三次世界大戦のはじまりとなるのか?

シリア騒乱」とも呼ばれ、長らく混迷を続けていたシリア内戦の歴史。

今回のシリア「内戦」への介入は、果たして、中東の、アラブの「本当の春」を迎える契機となるのでしょうか?

それとも、第三次世界大戦の火蓋を落とす大事件へとつながってしまうのでしょうか?

Twitterの反応

海外の反応


(動画引用・出典:Youtubeチャンネル「TheMozzExtras」動画より – https://goo.gl/65AdHi)

Rey Salas「第三次世界大戦だ!」

Amit Sharma「罪の無い人々が殺されている。悲しい出来事だ。」

Kimas.「なぜだ!何故なんだ!?」

SAPER1985rus「アメリカは人殺しの国家だ、地獄に堕ちろ」

me why「トランプ大統領は良くやったよ。」

ПиСтуКК「(ロシア圏のユーザー)トランプよ、これは戦争犯罪だ。代償を支払うことになる。」

Maryam Zakii「これで世界は破滅へと向かうことになる」

Andy Richards「地球が、すべてをリセットするためのボタンを望んでいるんだ。」

Zeus「アメリカは多くの国を破滅させる悪魔だ。」

fgj Ave「私はロシア人だ。アメリカが狂った低能だと非難されることを待ち望んでいる。」

fc sm「100を超えるミサイルが独立国家に降り注いだ。」

fc sm「3人の民間人が殺された!…かの軍隊は一人も傷ついていない」

fc sm「グッドジョブ!アメリカ!君たちは世界最高のテロリストだ!」

Ramenga Hauchhum「何ということだ…!米国のために再び民間人が殺されている。」

Ramenga Hauchhum「彼らは化学兵器を用いたとされるアサド政権に対して、『自分たちよりも多くの人々を殺した』…と言って攻撃した。動物と違いが無い。」

Dawn Hubbell「私は、私たちアメリカ国家が、民間人を殺すためにシリア攻撃を決断したとは考えていない。」

Dawn Hubbell「彼らは化学兵器を用いた。私たちはそのためにこれを選んだのだ。」

Giacomo Baldon「僕はイタリア人だ。僕の母国が、この『平和のためのミッション』に参加しなかったことを嬉しく思うよ。」

winyoo chantaravaree「全ての人々と動物のために祈りを捧げる」

Dave Camanzo「シリアに捧ぐ」

(引用・出典:Youtubeコメント欄より翻訳 – https://www.youtube.com/)


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