ロシアワールドカップ本戦への出場を果たしたサッカー日本代表が10日、ワールドカップ本戦に向けた強化試合に向けて、世界ランキング48位のハイチ代表と対戦。
ここまでサッカー日本代表の勝利を導いてきたハリルホジッチ監督は「これまでの試合に出ていない選手にチャンスを与える」とコメントしており、出場機会に恵まれていなかった登録メンバーを改めてスタメン起用することで、ワールドカップ本戦に向けたスタメン選定のための「テストの場」とすることを明らかにしています。
今回のハイチ戦に向けて登録されている24名の日本代表メンバーは、9日、午後17時頃から、試合会場となる横浜市・日産スタジアムでの練習に取り組んでいます。
サッカー日本代表・ハイチ戦に向けて発表されている登録メンバーと、テストマッチで陽の目を浴びることになる今回のスタメンはどのようなものになるのか?
ワールドカップ本戦を見据えるハリルホジッチ監督の見る先を探ります。
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サッカー日本代表|国際親善試合 ハイチ戦
SAMURAI BLUE、ハイチ代表戦へ向けて非公開練習 ~キリンチャレンジカップ2017第2戦へ~ #jfa #daihyo #夢を力に2018 https://t.co/VAvWlmLDci pic.twitter.com/GupizJA08s
— サッカー日本代表 (@jfa_samuraiblue) 2017年10月9日
サッカー日本代表の各メンバーらは、9日午後17時頃から、横浜市・日産スタジアムでの調整に参加。
「これまで試合に出ていない選手らにチャンスを与える。」
そう語るハリルホジッチ監督は、今回10日に行われるハイチ戦において、ワールドカップ本戦に向けた「準スタメン」メンバーらのチェックと見直しに乗り出すことを示唆しています。
ワールドカップ本戦への出場を決定した運命のオーストラリア戦。
井手口陽介選手ら、若手プレーヤーの活躍に対して、長らく日本代表をけん引してきた長谷部誠選手が「また新たな競争が始まる。僕自身もレベルアップしないと次は選ばれないかもしれない。」と語っているサッカー日本代表。
今回のハイチ戦においては、一部で「若手選手らを中心にテストするのではないか?」といった声もあり、オーストラリア戦で日本のヒーローとしてその名を知られることとなった井手口陽介、先日のU17日本代表で活躍している16歳の久保建英に続くような「若手の台頭」が望まれているのかもしれません。
サッカー日本代表|ハイチ戦 確定スタメン
最新情報:2017年10月10日 キックオフ前発表の確定スタメンを更新。
ポジション | サッカー日本代表 ハイチ戦 スタメン | 所属クラブ |
---|---|---|
GK | 東口順昭 | G大阪 |
DF | 昌子源 | 鹿島 |
槙野智章 | 浦和レッズ | |
酒井高徳 | ハンブルガーSV | |
長友佑都 | インテルミラノ | |
倉田秋 | 浦和レッズ | |
小林祐希 | ヘーレンフェイン | |
MF | 遠藤 航 | C大阪 |
FW | 浅野拓磨 | シュツットガルト |
乾貴士 | エイバル | |
杉本健勇 | C大阪 |
サッカー日本代表|登録メンバー
ポジション | 登録メンバー | 所属クラブ |
---|---|---|
GK | 川島永嗣 | メッス |
東口順昭 | G大阪 | |
中村航輔 | 柏 | |
DF | 長友佑都 | インテルミラノ |
槙野智章 | 浦和 | |
吉田麻也 | サウサンプトン | |
酒井宏樹 | マルセイユ | |
酒井高徳 | ハンブルガーSV | |
車屋紳太郎 | 川崎F | |
昌子源 | 鹿島 | |
植田直通 | 鹿島 | |
MF | 倉田秋 | G大阪 |
香川真司 | ドルトムント | |
山口蛍 | C大阪 | |
小林祐希 | ヘーレンフェイン | |
遠藤航 | 浦和 | |
井手口陽介 | G大阪 | |
FW | 乾貴士 | エイバル |
大迫勇也 | ケルン | |
原口元気 | ヘルタ | |
武藤嘉紀 | マインツ | |
杉本健勇 | C大阪 | |
久保裕也 | ヘント | |
浅野拓磨 | シュツットガルト |
今回の10日ハイチ戦に向けて発表されている登録メンバーが上記の24名。
日刊スポーツ評論家を務める元・日本代表DF、秋田豊氏の取材によると、ハイチ戦においては、平均年齢を若く設定した「若手選手の起用」を匂わせるハリルホジッチ監督のコメントがあったとされています。
ハイチ戦に向けての前日会見のなかで、現在の日本代表・主要メンバーの平均年齢が高い点を指摘されたハリルホジッチ監督は、「前回8月にも同じ質問があった。忘れてはいませんよ。」と冗談めいて語り、「今回は、国内組の発展に最も注目している、チャンスを与えたい。」として、これまで出場機会に恵まれていなかった「準スタメン」や「若手」のスタメン起用を示唆しました。
「私は、スターを外すという決断もすることができる。」
会見においてハリルホジッチ監督は、ニュージーランド戦におけるスタメンのうち9人を入れ替え、これまでの戦術とも異なる2トップのフォーメーションで臨むことも示唆。
来年3月に予定されている国際親善試合で、本格的なチームづくりに移行して「(先発スタメンおよび準スタメンとなる)13人~15人の選手たちには、しっかりとプレーしてもらいたい。」と、ロシアワールドカップにおける日本代表の中心メンバーを絞っていく方針を明らかにしています。
サッカー日本代表|ハイチ戦 スタメン予想
ポジション | サッカー日本代表 ハイチ戦 スタメン | 所属クラブ |
---|---|---|
GK | 東口順昭 | G大阪 |
DF | 昌子源 | 鹿島 |
植田直通 | 鹿島 | |
酒井高徳 | ハンブルガーSV | |
長友佑都 | インテルミラノ | |
MF | 山口蛍 | C大阪 |
倉田秋 | G大阪 | |
小林祐希 | ヘーレンフェイン | |
FW | 浅野拓磨 | シュツットガルト |
乾貴士 | エイバル | |
杉本健勇 | C大阪 |
今回10日に行われるハイチ戦のスタメン予想が上記のメンバー。
すでに「前回ニュージーランド戦から9人を入れ替える」という大幅なテスト調整の可能性が明らかにされている日本代表のスタメン構成。
若手選手や出場機会に恵まれていない選手に対して「チャンスを与える」と明言して臨むテストマッチにおいて、「9人を入れ替える」ということは、言い換えれば「スタメン11人のうち、2名は据え置く」ということでもあります。
今回ハイチ戦において、この「スタメンとして据え置かれる2名」には、「テストしたい9人の選手枠」以上の意味を持つ側面があるのではないでしょうか。
もちろん、ワールドカップの結果如何とは関わりのない親善試合とは言え、FIFAランキングの順位には多いに影響するであろう国際試合、格下相手に試合を落としてしまうようなことが無いように、一部に一線級クラスのトッププレーヤーを据え置く、といった判断もあります。
しかしながら、ハイチ戦で据え置かれる「2名の代表メンバー」は、見方を変えれば、ハリルホジッチ監督が信頼を寄せる、「固定メンバー」とも見ることもでき、「誰がその据え置きスタメン2名となるのか」に賛否両論の予想が飛び交っています。
前回ニュージーランド戦のスタメンから9人を入れ替え
- GK:川島永嗣
- DF:長友佑都
- DF:槙野智章
- DF:吉田麻也
- DF:酒井宏樹
- MF:井手口陽介
- MF:山口蛍
- MF:香川真司
- FW:大迫勇也
- FW:武藤嘉紀
- FW:久保裕也
- ※前回ニュージーランド戦のスタメン
前回ニュージーランド戦との強化試合では、強敵との対戦でも通用するようなスタメンからキックオフして、交代枠6人すべてを使い切ることで「テスト」を行ったハリルホジッチ監督。
試合中には、現在の基本フォーメーションである「4-3-3」システムから、フォーメーション変更を踏まえてどこまで戦うことができるか、といった実験も行っています。
前回スタメン出場しているニュージーランド戦のメンバーを見ると、中盤からディフェンス陣にかけて長友・吉田・香川といった世界トップクラスのプレーヤーが並ぶと共に、井手口・山口蛍というハリル監督の信頼厚い選手で固められており、層厚く未だ最適な攻勢が検討されている3トップのスタメンにおいて引き続きテストが行われていた、という印象。
順当に考えると、ここまであらゆる重要試合にコンスタントに出場し続けている世界トッププレーヤー・長友佑都と、過去に幾度となくハリル政権の危機を救ってきた攻守の要・山口蛍が「固定スタメンの2名」になる可能性が予想されますが、中盤プレーヤーである山口蛍については、オーストラリア戦で長谷部誠に「次は選ばれないかもしれない。」と言わしめた井手口陽介選手の活躍もあり、さらなるテストや実験を行いたいポジションでもあるかもしません。
「本大会に向けて、出場機会の少なかった選手にもチャンスを与える。」
「メンバーを固める来年3月までに、しっかりプレーしてもらいたいという選手が13人から15人いる。」
そう語るハリホジッチ監督の瞳には、ワールドカップのピッチを戦う11人のメンバーが浮かび上がってきているはずです。