2017年11月7日

ピルロ引退へ…元イタリア代表、史上最高のレジスタが現役引退を発表「サッカー選手としての旅は終わった」:海外の反応

今年5月で38歳となるアンドレア・ピルロが、今季限り現役を引退することを表明しました。

自身のツイッター上に、これまでのキャリアにおいて関わったすべての人々に対する感謝と、「サッカー選手としての旅の終わり」というコメントを明らかにしているピルロ

元・イタリア代表として活躍し、「史上最高のレジスタ(演出家・ディレクター)」と呼ばれた往年の名選手が、また一人、サッカーのピッチ上を去っていくこととなります。

元イタリア代表 アンドレア・ピルロの引退

ピルロのプレースタイルと、これまでのキャリア自伝の中に語られるエピソードなどから、アンドレア・ピルロ引退と、彼の「サッカー選手としての旅」を振り返ります。

最新記事:

元イタリア代表・ピルロが引退を表明


(動画引用・出典:「colo99」Youtube公式チャンネル – https://goo.gl/ro4RFS)

元イタリア代表で、現在はニューヨーク・シティFCでプレーしていたMFアンドレア・ピルロが、11月5日、地震のツイッター上に、現役を引退することを示すツイートを投稿しました。

ニューヨークシティは、同日に、年間シーズンのチャンピオンを決定するメジャーリーグ・サッカーカップのプレーオフで敗退し、シーズンを終了したばかり。

今シーズンでの退団を明らかにしていたピルロでしたが、試合後のツイッター上でのコメントでは、はっきりと「サッカープレーヤーとしての冒険の終わり」と引退する意向を表明しています。

ツイッターに投稿されたピルロ引退の発表文

「メジャーリーグサッカーでの最後の試合を終えた。」

「ニューヨーク・シティで過ごす時間も終わりを迎える、その前に僕は少しの言葉を残したい。」

「この信じられないぐらい最高の街で、親身にサポートしてくれた全ての人々に感謝するよ。」

「全ての素晴らしいサポーター、コーチングスタッフとチームの裏方たち、そしてチームメイトたちにありがとうと言いたい。」

「ニューヨークでの冒険だけではなく、僕のサッカー選手としての旅も終わりを迎える。」

「だからこそ、この機会に、常に変わらず僕をサポートし、愛してくれた家族や子供たち、そこでプレーする名誉を与えてくれた全てのチーム、一緒にプレーすることに喜びを感じていた全てのチームメイト、僕のキャリアを素晴らしいものにしてくれた人々、そして、いつもサポートしてくれた世界中のファンに感謝したい。」

「今後も、君たちは僕の味方であり、僕の心の中にいるよ。」

アンドレア・ピルロ…「史上最高のレジスタ」

元イタリア代表をはじめ、イタリアの5大クラブで活躍し、「史上最高のレジスタ」としての呼び声高いアンドレア・ピルロ

中盤選手の役割を細かく細分化するイタリアサッカーで、ピルロは「レジスタ」という役割と戦術における一時代を極めた選手と言っても過言ではありません。

中盤の底、いわゆる「ボランチ」の位置でプレーすることが多かったピルロでしたが、イタリアには「ボランチ」という言葉が存在しません。

サッカーを常にロジカルな戦術で捉えることの多いイタリアサッカー界では、他国のサッカー戦術と比較してもDF・MF・FWの3ポジションを、戦術タイプやプレースタイルごとに非常に細かく細分化することで知られています。

ボランチに該当する役割として、イタリア語に存在するのは大きく分けて3つ。

敵のボールホルダーにぶつかっていき、ボール奪取を専門とするディフェンシブ・ハーフ「インコントリスタ(出会う人、ぶつかる人)」。

豊富な運動量で、守備では積極的なプレッシングをかけていき、攻撃ではドリブルで駆け上がったりスペースに走りこむ「クルソーレ(飛脚、使者)」。

ディフェンスの能力に加え、正確なパスワークと視野の広さも併せ持った、いわゆるチームの頭脳とも言えるゲームメーカー「レジスタ(映画監督・演出家・ディレクター)」。

中盤の底「ボランチ」の位置でプレーし、ピッチ全体を見渡しながらの巧みなパスとロングボール、正確無比なフリーキックで敵を翻弄する、チームの頭脳「レジスタ」という役割において、その代名詞とも言われていたピルロは、シャビ・アロンソといった稀代の天才たちと共に「レジスタサッカー」の一時代を築き上げました。

ピルロのように、パスセンス、精度、フリーキック、戦況を見極めてゲームをコントロールする戦術眼、そしてピッチを支配するだけのカリスマを併せ持った選手は、「稀にしか誕生しない」とも言われており、中盤のセンターハーフが「ボックス・トゥ・ボックス(ゴール前を行き来する)」と言われるほど流動的に動いていくスタイルの戦術が流行するにつれて、「レジスタ」と呼ばれる選手たちは次第にその数を減らしていきます。

なぜレジスタがいなくなったのか?

そう問われたピルロは、「(レジスタという才能を持つプレーヤーは)見つけるのが難しいからだ。たまにしか生まれないのではないか。」と語っています。

技術的に優れた選手は減っている。

速い選手や、フィジカルな選手はいる。だけど、彼らに美しいフィードやファンタジーのあるタッチ、優雅なドリブルはできない。

ACミランに移籍した当時の本田圭佑も、この「レジスタ」という役割を期待されて、中盤底のボランチにコンバートされたことがあります。

それほどにイタリアサッカーにおいて「レジスタ」という役割は重要視され、前時代の「ファンタジスタ」の系譜に続く「クリエイティブなポジション」として見られてきました。

史上最高のレジスタ」であり「最後のレジスタ」であるとも言えるアンドレア・ピルロ引退は、かつて一世を風靡したレジェンドプレーヤーの引退であると共に、「レジスタ」という1つのサッカー戦術の終わりでもあるのかもしれません。

イタリアの三大名門クラブでプレー

地元であるブレシアからそのキャリアをスタートさせているピルロ

のちにインテル、ミラン、ユヴェントスといったイタリアの「名門」と呼ばれるサッカークラブを渡り歩いていきます。

インテル時代にはレッジーナへとレンタル移籍していた期間もあり、セリエAで計5クラブを渡り歩いた経歴の持ち主です。

その実力は、ACミラン時代の2006年に、あの銀河系最強軍団レアル・マドリードへの移籍話も持ち上がったほど。

結局、ACミランのフロントによる熱烈な引き止め交渉によって実現はしませんでしたが、彼が世界的にも類まれな才能を持つプレーヤーであることは疑いがありません。

ピルロの代名詞フリーキックでのゴール数はセリエA記録

アンドレア・ピルロが保持しているフリーキックでのゴール数通算28ゴール」は、元ユーゴスラビア代表DFでありトリノ指揮官のシニシャ・ミハイロヴィッチ監督と並んでセリエA最多記録

緩やかな曲線を描いてゴールへと吸い込まれていくような正確無比のフリーキックは、日本のサッカーゲーム「ウイニングイレブン」でもチートまがいのダントツのパラメーターで表現されており、「ピルロでフリーキックになれば1点入る」という、あの威圧感を覚えているサッカーファンも多いのではないのでしょうか。

「空欄の小切手」で引き止められてレアル行きを断る

2006年、イタリア代表としてワールドカップを制したピルロは、レアル・マドリードからのアプローチに心が頷きかけたことがあったと言われています。

彼の自伝のなかで、「頭も心もすでにレアル・マドリードのプレイヤーだった。信じられないようなサラリーと5年契約がマドリードで待っていたんだ。」と語っているピルロ。

当時、ACミランの副会長であったアドリアーノ・ガッリアーニ氏が、「アンドレア、私の友人よ。君はどこにも行かない、なぜならこれにサインするからだ。」「5年契約で君の好きな金額を書けるように金額の記入欄は空けてある。」と述べて彼を引き留めたと言われています。

イタリア代表の闘犬・ガットゥーゾと仲良し

ピルロよりも1つ年上、イタリア代表としてはほぼ同世代として、長い時間を共に過ごした名選手ジェンナロ・ガットゥーゾ

ピルロと同じくいわゆる「ボランチ」と呼ばれる中盤の底に位置しながら、彼とは全く異なるスタイルの「インコントリスタ(ボール奪取の専門家)」と呼ばれるスタイルで話題を呼んだ選手です。

イタリア代表の「闘犬」とも呼ばれ、小柄な体格ながら、相手を削り殺すと言わんばかりにピッチ上を追い回すその姿は、欧州の各地でも「ライノ(サイの突撃)」「ブレイブハート(勇敢な心)」とあだ名されました。

そんな「闘犬」ガットゥーゾでしたが、同僚のピルロとは非常に仲睦まじい関係性を築いていたようで、ピルロは、自伝の中で「ミラネッロ(ミランの練習場)でみんなで食事を取るとき、どうやってガットゥーゾをいじるか何千通りもの方法を編み出していた。」「あいつがフォークを持ち出して突き刺そうとしてくるまではね。捕まったら最後、何カ所もフォークを突き立てられたものだ。」と語っています。

イタリアが誇る至宝、アンドレア・ピルロ現役引退へ

イタリアサッカー界が誇る至宝であり、「史上最高のレジスタ」、そして、「最後のレジスタ」であったアンドレア・ピルロ。

現役時代の終盤ごろにはすでに指導者としてのキャリアを歩むことがウワサされているピルロですが、現時点で今後の活動については明らかにされていません。

世界中のサッカー初年を熱狂させたあのフリーキックが見れないとなると、これも1つの時代の移り変わりとはいえ寂しいものがあります。

彼の今後の「指導者としての新しい旅」に期待が寄せられます。

Twitterの反応

海外の反応

Samuele Rossotti「彼こそマエストロだよ。」

Fadel Mosawi「フットボールの長い歴史のなかで最も優れたミッドフィルダーの1人だ。」

Rubi「涙が止まらない。最高のプレーヤーであり、最高の映像だ。」

amoory Gamy? Gamy「悪いニュースだ。彼ほど美しいサッカープレーヤーも他にいない。」

Juve4Life「全ての時のなかで最も優れたミッドフィルダーの1人。素晴らしい選手だ。」

Nagel Ajanel「泣いてもいいかな?」

Andrik Cerón「私はもう泣いてるよ。」

Davide Deidda「彼こそ伝説だ。」

HOLA「シャビ、シャビ・アロンソ、そして今度はピルロか・・・。」

SmProductions 29「ありがとう、マエストロ。」

(引用・出典:Youtubeコメント欄より翻訳 – https://www.youtube.com/)

関連記事

 人気の記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。