2017年9月19日

米トイザラス破産|日本への影響…なぜ?ネット販売の台頭で苦戦する世界の玩具販売大手企業:海外の反応

玩具販売大手の米・トイザラスが、9月18日に、破産申請を行っていたことが明らかとなりました。

日本で言う民事再生法にあたる連邦破産法11条の適用をバージニア州裁判所に申請した米・トイザラス

1948年に創業して以降、ベビーブームの波に乗って玩具販売事業を拡大してきたトイザラスでしたが、アマゾンを初めとしたインターネット販売の台頭や、ウォルマート・ストアーズといった大型量販店の価格競争に押されて業績不振が続いていました。

なぜトイザラス破産してしまったのか?

米トイザラス破産申請により、日本への影響や、トイザラスの今後の動向が注目されています。

米トイザラス破産申請…ネット販売台頭による集客悪化

アメリカに本拠を置く世界的な玩具販売大手企業でもあるトイザラスが、9月18日付けで、日本で言う民事再生法にあたる連邦破産法11条の適用をバージニア州裁判所に申請しました。

トイザラス側では、債権者から30億ドル超となる「つなぎ融資」を受けることに合意し、アメリカの5大財閥の1つである「JPモルガン」が主導する銀行団や、既存の債権者がこれを融資すると報じられています。

トイザラス債務総額は、2017年4月末時点で52億ドル(日本円でおよそ5800億円)となり、トイザラス側では、破産手続き中の運転資金と事業再生融資として、今回の「つなぎ融資」を受けています。

今回の破産申請を受けて、トイザラスは今後、2018年に返済期限を迎える負債額約4億ドル(日本円でおよそ450億円)の削減に取り組むことになります。

今回の破産申請にあたって、事業再生資金として融資を受けた30億円については、裁判所の承認が必要となり、トイザラス公式のコメントによると、「融資が実施されれば、財務健全性が改善し、事業継続を支援するとの見通しがある」としています。

トイザラス側で、破産申請と融資についての動きがある一方、トイザラス・カナダ部門においては、オンタリオ州上級裁判所にて「企業債権者調整法(CCAA)」による保護の申請を並行していることがわかっています。

約255店存在するトイザラス認可店や、アジア各国の合併店など、本国アメリカとカナダ以外における店舗営業は、今回の連邦破産法11条や企業債権者調整法(CCAA)の手続きには含まれていません。

世界各国に約1600店を超える店舗数と、6万4000人あまりの従業員を抱える巨大企業トイザラス

今回の破産申請は、事業全体の収益の大部分を生み出す「稼ぎ時」となるホリデーシーズン前のタイミングとなりました。

なぜトイザラスは破産したのか?業績不振の理由

ついに連邦破産法11条の適用による事実上の「破産」が現実となってしまったトイザラス。

なぜトイザラス破産してしまったのか?

その理由は、「オンライン販売の台頭」と「価格競争による苦戦」にあります。

1948年に、乳幼児用家具販売店として創業したトイザラスは、過去のベビーブームの波に乗って玩具販売事業を拡大してきました。

しかし近年、アマゾンを初めとしたインターネット販売の台頭や、ウォルマート・ストアーズといった大型量販店の価格競争に押されて業績不振が続いていました。

オンラインショッピング、Eコマースといった新しい分野でめきめきと頭角を現してきた米アマゾンは、2016年時点で玩具関連の売上高を40億ドルにまで伸ばし、米トイザラス全体売上げの3分の1を上回る勢い

一方で、トイザラス側では、ウォルマート・ストアーズといった大型量販店の価格競争に巻き込まれるほか、アマゾンによるシェアの拡大とオンライン上のバーゲン競争にも苦戦したことが重なり、直近5年間の売上高を減らし続けていく「ジリ貧」の戦いを強いられていました。

日本への影響は?米トイザラス破産による騒動

現在、日本国内に160店舗を展開するトイザラス。

東京商工リサーチの見解によると、破産申請の可能性が伝えられていた9月6日時点で、日本での業績も順調とされるトイザラス日本法人については、「直接的な影響は無い」とされていました。

米トイザラス破産による日本への影響としては「直接的な影響は無い」としているトイザラス

米トイザラスでも「米国とカナダ以外の店舗については、今回の破産手続きの対象外」としているものの、仮に、今回の破産申請後の再建が難航してしまえば、トイザラスの日本における事業にも影響が及ぶ可能性は否めません。

また、日本トイザラスの実質的な親会社となる「トイザらス・アジア・リミテッド」には、米トイザラスから約85%に渡る出資が行われており、今後の動向が懸念されています。

米トイザラスでの債務総額は、4月末時点で52億ドル(日本円でおよそ5800億円)。

母体となっている米トイザラスの業績不振の原因となった「オンライン販売の台頭」と「価格競争による苦戦」は、アメリカ市場に限った問題では無く、現状では直接的な影響は無いとされているものの、トイザラス日本法人の今後が危ぶまれてもいます。

トイザラス日本への影響と公式コメント

日本経済新聞の取材によると、日本トイザラスでは、日本における事業については業績も順調であり「直接の影響は無い」としていると報じられています。

東京商工リサーチによる見解からも、同様の見方が示されているトイザラス日本ですが、今後の動きに注目が集まっています。

過去に、トイザラス側では、不採算店舗の閉鎖や、オンライン分野への投資などを推し進めていましたが、アマゾンなどインターネット販売大手の台頭による業績悪化に歯止めをかけられませんでした。

2005年に投資ファンドによって買収されて以降は非公開企業となったトイザラス。

当初は、人員のリストラ後に再上場することを目指してもおり、本国アメリカとカナダ部門における事業再建がまたも難航した場合、トイザラス日本においても「影響が無い」という状況では済まない可能性も考えられます。

トイザラス日本のこれまで

トイザラスは、1948年の創業以降、玩具販売事業を拡大して、最盛期となる80年代に「街のおもちゃ屋さん」を次々と廃業に追い込むほどの勢いを見せて黄金時代を築き上げました。

トイザラス日本法人となる日本トイザらスは、日本マクドナルドとの合弁で1989年に設立。

1989年の設立当時は、大型小売店の進出規制が、日米間の通商交渉の議題にものぼっており、1992年に奈良県で2号店がオープンした際には、時の大統領パパ・ブッシュが来店したことでも知られています。

2010年に、本国アメリカ本社の完全子会社となった日本トイザラス。

今回の米トイザラスによる破産申請は「直接の影響は無い」とされているものの、事業採算の関連性や、破産に追い込まれるまでの要因となった「オンライン販売での苦戦」は、日本市場においても共通の問題を抱えています。

米トイザらスの今後は?

今回のトイザラス破産騒動にあたって、トイザラス会長兼CEOであるデイブ・ブランドン氏のコメントとして「今日、トイザらスは新しい時代を迎え、これにより長らく影響を及ぼしてきた財政的問題が効果的に解決されることに期待します。そしてトイザラスブランドが世代を超えて親しまれ、続いていくことを確信しています」との声明が発表されています。

米トイザラスでは、既に30億ドル以上の「つなぎ融資」の約束を受けており、今後の事業再建と直近2018年の返済期限に迫った負債額の削減に取り組む見込み。

「財務健全性を改善する法的プロセスの間の進行中も事業活動を支援していく」とされています。

米トイザラスにおける事業再建には、トイザラス各店舗のみの課題だけではなく、アマゾンを初めとしたインターネット販売の台頭によって苦戦を強いられていたウェブサイト部門への投資と改善も含まれます。

同時に、ベビー用品といった乳幼児向け商品を取り扱う「ベビーザラス」の根本的な事業改善についても課題の1つとして掲げられており、アマゾンで手軽に購入することができる「紙おむつ」といった商品群ではなく、ベビーベッドといった、より高い付加価値を持つ商品群に注力していくことが明らかにされています。

またベビー用品を扱うベビーザらスの根本的な改善も含まれており、Amazonで手軽に手に入る紙おむつなどでなくベビーベッドといったより付加価値の高い商品にフォーカスするとしています。

オンライン店舗のリニューアルに関してはすでに1年以上の期間と約1億ドルもの予算を投じているものの、いまだAmazonどころかターゲットやウォルマートのレベルにも追いつけていないとの評価しかえられていません。

トイザラスが申請した連邦破産法第11章とは?

今回のトイザラス破産騒動において、米トイザラスが申請を行っている連邦破産法第11章とは、日本で置き換えると「民事再生法」に近い制度。

「アメリカ合衆国連邦 倒産法」の第11章にあたり、英語では「Chapter 11(チャプターイレブン)」などと呼ばれる連邦破産法第11章

「再建型」とされる倒産処理の手続を内容としており、債務者自らが債務整理案を作成し、債務者主導の事業再建が可能である点から、日本では民事再生法に類似した制度とされます。

今すぐに米トイザラスの店舗が全て閉店してしまう、といった性質のものではなく、事業再建の為の融資を裁判所側に申請することで、財閥・銀行団といった債権者を募り、財務状況の改善や、事業課題の解決に充てる、といったもの。

今回の米トイザラスにおいては、アメリカの5大財閥の1つである「JPモルガン」が主導する銀行団や、既存の債権者によって、30億ドル超となる事業再建のための「つなぎ融資」を受けることが合意されており、直近2018年に返済期限を迎える負債額・約4億ドル(日本円でおよそ450億円)の削減に取り組むほか、破産に至る原因となっていたオンライン販売への投資や、財務状況の改善、主要事業の見直しに充てられることとなります。

インターネット販売の台頭によるトイザラス陥落

日本には1989年に「郊外の大型おもちゃ屋さん」として上陸してきたトイザラス

それまでに無い大型店舗の展開や、ベビーからキッズまでのライフスパンを一手に取り扱うトイザラスブランドの浸透もあり、おもちゃ・ゲームといった玩具を取り扱っていた「街のおもちゃ屋さん」を次々と廃業に追い込んできた巨大企業は、インターネット販売の権化とも言える米アマゾンの台頭をきっかけに、かつて自らがそうしたように、「新たな時代の波」によって陥落の憂き目へと追い込まれていました。

現在では、日本国内での業績も順調で、米トイザラス破産による日本への影響としては「直接的な影響は無い」とされているトイザラス

今後の動向に注目が注目されます。

Twitterの反応

海外の反応

pa no「ごめんよ。だって全てのおもちゃが高すぎるんだもの。」

Nerd Herd Productions「そこでは商品が高値をつけられすぎていて、まさに弱者を殺す資本主義そのものだ。」

Thomas Matteo「やめろーーーー!僕の最初のスクーターを買った店だぞ!」

PEANUT BUTTER JELLY「近頃じゃあ、一体誰がおもちゃなんて買うんだ?大人だけだろ?」

King Slurpee「これが本当ならとても悲しい。思い出のつまった店だ。」

Great Sniff「僕のお気に入りのお店じゃないな。どうぞやっちゃって!」

So Offensive name…「オンラインショッピングが彼らを殺した。」

Rose Lavia「怠惰な買い物客たちはみんなオンラインで買うからね。」

Brandon S「新たなテクノロジーによってこうした店舗型事業は廃業していく。」

Brandon S「人々は怠惰で、それが人がモノをオンラインで購入したい理由だよ。」

(引用・出典:Youtubeコメント欄より翻訳 – https://www.youtube.com/)

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