2017年2月28日

金正男は影武者によって暗殺を回避した?消えたタトゥーと息子によるDNA鑑定:海外の反応

2017年2月15日、北朝鮮・第3代最高指導者である金正恩(キム・ジョンウン)の指示による暗殺計画から、金正日(キム・ジョンイル)の長男・金正男(キム・ジョンナム)氏が殺害された事件が国際社会に激動の波紋を呼んでいます。

同日15日から続く実行犯の逮捕より、次々と明らかになっていく暗殺事件の全貌、その一方で、「暗殺された金正男氏は、影武者だったのではないか?」という見方が一部の声として囁かれています。

金正日存命時から、弟である金正恩によって幾度と無く暗殺計画が持ち上がっていた金正男氏。

中国当局に身柄の保護と暗殺阻止が依頼され、国外で、逃亡や亡命的とも捉えることのできる暮らしぶりなどから、これまでにも北朝鮮関係者や有識者によって「影武者説」が噂されていました。

果たして、今回のセンセーショナルな暗殺劇のターゲットとなった金正男氏は影武者だったのか?

消えたタトゥー息子によるDNA鑑定金正男氏の影武者暗殺得をするのは誰なのか?

衝撃的な暗殺劇の裏で囁かれる噂の真偽を読み解いていきます。

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暗殺された金正男は影武者だったのか?

暗殺された金正男氏は、影武者なのではないか?という説の出どころとなったのは、マレーシアのチャイナプレス誌。

日本では、フジテレビ系「Mr.サンデー」2月26日放送の中で、同誌の記事に触れて、金正男氏の影武者説について報道されています。

「胚子刺青消失・金正男没死?(訳:お腹のタトゥーが消えている、金正男は本当に死んだのか?)」

「日媒質疑 死者是替身(訳:暗殺されたのは、影武者なのでは?)」

(引用・出典:マレーシア・チャイナプレス(中国報) 2月24日付 記事より – https://goo.gl/C0BjmD )

影武者説のポイントとなっているのは、「腹部のタトゥー(刺青)が消えている」という点

マレーシア・チャイナプレス誌や、日本国内における報道のなかでは、2013年にFNN記者に本人から送信された写真にある腹部の大きなタトゥーと、マレーシア現地誌「NEW STRAITS TIMES」に掲載された襲撃直後の写真を比較して、「腹部にあるはずのタトゥー(刺青)が消えてしまっている」という指摘から、暗殺された金正男氏は、影武者だったのではないか?という説を報じています。

金正男氏は以前より複数の影武者を雇っていた

政治評論家として各メディアのコメンテーターなどを務める竹田恒泰氏によると、「マカオで遭遇した4、5人連れのなかに、2人の金正男氏がいた。」「体型も顔もソックリなので、思わずそれぞれに挨拶した。」と語られています。

素朴な風体と、人懐っこい表情で忘れられがちではあるものの、金正男氏は北朝鮮という国において、独裁国家における最高権力の継承権を持ったまごうことなき現代のプリンスでもあります。

数ヶ国語を自在に操り、北朝鮮国内で名目上とはいえIT関連の要職にも就く、上海・香港といった隣国・中国系の経済興隆を目にしてきた人物。

歴史大河ドラマも真っ青の「王位継承権を持った憂国のプリンス」は、中国をはじめとする諸外国にとって対北朝鮮の重要な外交カードの1つでもあり、実際に中国当局は、過去に金正男氏の身柄の保護と暗殺の阻止を受諾していた経緯もあります。

複数の影武者の存在は、以前より日本国内メディアによる北朝鮮関係者への取材のなかで明らかにされてもおり、今後の北朝鮮の動向次第では、「影武者の暗殺により生き延びていた金正男氏が再び表舞台に現れる」という激動のシナリオを描く何者かがいたとしても不思議ではありません。

金正男氏の暗殺が影武者だったなら、得をするのは誰なのか?

「金正恩による暗殺計画から、金正男氏を保護する」という要請を受けていた中国当局は、今回の暗殺劇によってその面子を潰されてしまったと言っても過言ではありません。

元来、隣国である北朝鮮に対して、その権力継承権を持ったプリンス・金正男氏を保護下に置くということは、対北朝鮮における重要な外交カードにもなり、また、北朝鮮政権の動向によっては、中国政府の後見を受けて金正男氏その人が北朝鮮政府の実験を握る、という政治劇もシナリオのひとつとして想定されていたはずです。

対する金正恩からすれば、長兄でもある金正男氏は、過去に処刑した前政権の有力者・張成沢(チャン・ソンテク)と同じく、中国政府の後ろ盾と国内のクーデター勢力などに担ぎ上げられて政敵となる可能性を秘めた「目の上のたんこぶ」でもあります。

暗殺事件の直後、北朝鮮では金正日誕生を祝う総会のなかで「後継者問題が完全に解決した」という趣旨の発言があったことからも、今回の暗殺事件そのものは、金正恩の政権基盤を固める意味があることは間違いありません。

しかしながら、もし、今回の暗殺劇のなかで殺害された人物が、金正男氏本人ではなく、影武者だったとすれば、どうでしょうか?

金正男氏にとって、自身の死が国際的に報道されることは、金正日の存命時からその身と家族の安否を脅かされていた「後継者問題」に表向き終止符が打たれることにつながります。

また、金正男氏を保護していた中国当局にとっては、影武者の死によって表向き「対北朝鮮のジョーカー」を手札の中に忍ばせることにもなり、今後の展開如何によっては「金正恩政権をひっくり返すクーデターの切り札」として、再び表舞台のカードとして繰り出すこともできることになります。

もし、こうした憶測が実現するのであれば、壮大な伝記映画や激動の大河ドラマにも勝る政治劇が起こりえるのでしょうか?

少なくとも、現時点で「金正男と思われる男が死んだ」という事件が国際的な注目を集めることは、北朝鮮、中国、そして、ともすれば金正男氏本人とその家族にとって、わずかばかりの安寧をもたらすのかも知れません。

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