2016年12月1日

アイデアとアイディアはどっちが正しい?表記ブレとその語源

当サイトのタイトルでもある「iDEA」、アイデアと読むのか?それともアイディアと読むのが正しいのか?

一体どちらが正しい表記であり正しい読み方なのかご存知ですか?

「アイデアとアイディア」の他にも、「アーカイブズとアーカイブス」、「ダイヤモンドとダイアモンド」、「ウイスキーとウィスキー」など、英語由来の言葉には人によって表記のブレや読み方、発音の違いがあります。

人によって異なる読み方表記ですが、果たして本当に正しいのはアイデアなのでしょうか?アイディアなのでしょうか?

アイデアとアイディアはどちらが一般的なのか?

「iDEA」をカタカナで表記した「アイデア」と「アイディア」、どちらも日本では日常的に使用されています。

英語の音をカタカナにしているため、明確に正確な表記をすることができないこの2つの単語は一体どっちが正しい表記なのでしょうか。

2016年11月時点で、2つの単語をGoogle検索にかけてみると、「アイデア」のヒット数が8740万件。

「アイデア」のほうが「アイディア」と比べておよそ3倍の頻出度を得ているようです。

  • アイデア :約8740万件
  • アイディア:約2850万件

アイデアの語源は?Wikipedia英語版の「idea」

そもそも英語の「idea」の語源と定義は何なのでしょうか?

英語版Wikipediaでは、「idea」の定義についてこのように記述されています。

In philosophy, ideas are usually construed as mental representational images of some object. Ideas can also be abstract concepts that do not present as mental images.
(中略)A new or original idea can often lead to innovation.
(引用・出展:Wikipedia – Idea  https://en.wikipedia.org/wiki/Idea)

「哲学において、ideaとは、精神的なイメージを写実として表すための有用なものや、手法として解釈されます。ideaは時に、提示することが難しい抽象的な概念や精神を表現することができます。」

「1つの新しく、独創的なideaは、しばしば我々の革新へといざなう。」

英語圏で言う「idea」とは、精神性と抽象的な概念を表すためのオブジェクト(手法やモノ)として定義されており、ギリシャ哲学における「イデア」の概念が英語圏に生きる人間の文化の中に生きて根付いていることが伺えます。

このギリシャ哲学における「イデア」は、もともと「アイデア」の語源となった言葉でもあります。

ギリシア語では、ideo系統の用語としては、ideinとeidoがあった。eido の過去形 eidon に由来する「eidos エイドス」という言葉のほうは「形」とか「図形」という意味でごく普通に用いられる言葉であった。
プラトンにおいては、エイドスとイデアは使い分けられており、イデアに特殊な意味が与えられた。

プラトンは、イデアという言葉で、われわれの肉眼に見える形ではなく、言ってみれば「心の目」「魂の目」によって洞察される純粋な形、つまり「ものごとの真の姿」や「ものごとの原型」に言及する。
(引用・出展:Wikipedia – Idea  https://goo.gl/Q4GgB5)

日本語版Wikipediaを見ると、古代ギリシャの哲学者たちは、形や図形など、有象の実態を持った「エイドス」と、肉眼に見ない無像の特別な概念や、洞察の先にあるものごとの真理「イデア」を呼び分けていたようです。

書籍で見る「アイデア」と「アイディア」

大辞泉、三省堂デイリーコンサイス国語辞典、新明解国語辞典、goo国語辞書では、主に「アイデア」と表記しており、やはりここでも、アイデアの表記を主流な文字表現としています。

そのほか、さかのぼること40年前の1988年に、ジェームス・W・ヤングの著書『A technique for producing ideas』が「アイデアの作り方」という邦題タイトルで出版、2007年に全米150万部超のベストセラーとなったチップ・ハースの著書『Made to Stick』は、日経BP社より、邦題「アイデアのちから」として発売。

また、1953年に刊行されて以来、半世紀に渡って日本のデザイン史を見つめてきた、国内最大のデザイン専門誌、誠文堂新光社発行の情報誌「アイデア」は、雑誌タイトルにずばりそのものとなる「アイデア」の表記を冠しています。

およそ50年間の出版業界において「アイデア」が是とされている点を見ると「アイデア」の表記がやはり正しいと言えるのかもしれません。

Twitterの反応

日本では、英語・ヨーロッパ文化圏のように、「イデア」「アイデア」「アイディア」の言葉に文化的・歴史的な背景が特に無いことから、どちらも同じ意味の常用語として一般的に使われているようです。

出版・校正関係者の意見を見ていくと、どうやら出版業界など紙媒体の世界ではやはり「アイデア」が正式な表記である、とされているようですが、時代や文化、人々の移り変わりで言葉も新しく生まれて変わっていくものであることを考えると、「アイデア」「アイディア」も、革新的なイノベーションの前には同じ概念であることに変わりは無いのかもしれません。

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